お盆に戻ってこられたご先祖様や故人の疲れを癒やすために、ご家族やご親戚の想いを伝えるためにお盆の間は特別なお食事を用意してお供えします。
お盆では仏教の教えにある「不殺生」にしたがってお供えものには動物性の食品を避けて野菜や穀物中心の精進料理を用意します。
また、辛味や匂いのきつい食材は控えるようにします。ニンニク、玉ねぎ、ネギやニラ、らっきょうなどは避けましょう。
最近では生前、故人が好きだった好物や家庭料理をお供えするご家庭も多くなりました。基本として精進料理をベースに、お好きなものを用意されるのも故人への感謝の気持ちの表れとするのもいいでしょう。
旬の野菜など⑦種類の材料を使った滋味たっぷりのお盆のお味噌汁。
おすすめは、なす・れんこん・ごぼう・しいたけ・油揚げ・里芋・かいわれの7種類の材料で作るお味噌汁。
郷土料理では焼いた魚の身を入れたりしますが、お盆供養のお食事では白ごまをすり、紫蘇の葉、味噌、砂糖などの調味料で味を整えて冷水でのばした汁をいただきます。
①白ごまをする / ②紫蘇の葉を入れてすりこむ / ③みそと砂糖を適量 / ④冷水を入れてのばす
かぼちゃなどの野菜で作る煮物。
ご家庭の味付けでどうぞ。
①きゅうりを薄く切り、塩をふる / ②水気を絞って酢味噌を和える
霊供膳とは仏教の一部宗派で“仏壇にお供えするお膳”のことです。お盆の他にもお彼岸、祥月命日(故人が亡くなられた月日)などでもお供えして故人を偲びます。
盆棚の段に経木の御膳でお供えする場合が一般的ですが、霊供膳でお供えしてもかまいません。
どちらもご先祖様がお召し上がりますから、お箸を置く正面はご先祖様に向けます。
霊供膳の器の並べ方は宗派によって少しずつ違います。くわしくは菩提寺へお問い合わせください。